或る少年の行方／ feat. ねこぼーろ

作者コメント
私のクリエイターとしての原点は、数年前に「ねこぼーろ」というクリエイターの楽曲を聴いた所から始まります。
明確な主人公が居て、その不幸や幸せといった境遇を、分かりやすい具体的な表現を以て、多くの共感を得ようとする楽曲は、昔から自分には合わず避けていました。
多分、当時私自身が劣等感に苛まれていたこともあり、古い言葉を借りれば隣の青い芝の様な感覚だったのでしょう。
他人から見れば私は、イタい存在であったことは間違いないです。
そんな中、聴き手に情景を想像させる「隙間」を持った楽曲と出会いました。それがねこぼーろというクリエイターの楽曲です。
どれだけ救われた事か。
一曲一曲独りで聴き、どんな情景が描写されているのか妄想するのが、心の救いでした。
曲を描きたいと思い始めたのはその頃でした。
そこから五年間程、死んでしまおうと何度も思った時期が続きながらも、曲を書き続けました。その集大成が「白風珈琲」という存在です。
夢を明確に持った事はありません。
しかし、今、私が見ている情景は、あの頃憧れて妄想した情景の様な気がするんです。
今ここで、あのねこぼーろに、「或る少年の行方」をリミックスしてもらうことは。
きっと「彼」の人生の序章が終わり、新たな章のイントロが流れ始めた事を意味するのでしょう。
何だかわくわくしてきました。